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10月も中旬に入り、寒さが近づいてくるこの頃。
今週、横浜市にあるマンションにて施工ミスによる傾きがあった模様。
原因は地中に埋められた杭の内数本が強固な地盤まで届いていなかった為だそう。
他にも色々原因はあるようだが、上手く説明できないので割愛する。
そもそも杭工事とは?
杭工事が行われるのは地盤の浅い所が軟弱で、基礎では建物そのものが支えきれない
場合に行われる工事である。強固な地盤(所謂支持層)がどのくらいの深さにあるかに
より「支持杭」と「摩擦杭」に分けられる。
「支持杭」は深い所にある支持層に杭の先端を到達させ、 先端支持力(この場合杭の
先端に上向きに働く力)によって支えられるというもの。
「摩擦杭」は上記より更に深い所に支持層がある場合に採用され、周面摩擦力(この
場合杭の側面と地盤との間に働く力)によって支えられるというもの。
工事で使われる杭は主に木、コンクリート、鋼等である。
木杭は歴史的に古く、現在でも丸ビル等に存在する。
コンクリート杭は予め工場等で作られた既製コンクリート杭と、予め掘削した孔に
コンクリートを流し込む場所打ちコンクリート杭(現場打ち杭)に分類される。
主に住宅等に使われる。
鋼杭(主に鋼管杭)は鋼製の杭。耐久力があり、ビル等の建築物の基礎などに用いられる。
溶接しながら地中に打ち込む事が多く、施工後は鋼管の中にコンクリートを注入する。
今回のマンションの問題も恐らく「支持杭」ではあると思うが、ボーリング調査等の
地盤調査をしっかり行っていれば防げたものと思われる。
一般住宅の何倍もの規模を持つマンションである故、このような基礎に関係する工事は
しっかり施工していただきたい所…と反面教師。
南の方に台風24号・25号が発生し、今後影響が無いか心配でいとわろし。
以上。
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(北条)